2月10〜12日にかけて、文理大附属高校の2年生2名と共に福岡で佐伯の産品を販売するというミッションを無事に完遂してきたので、軽めの報告をします。
高難易度な取り組み。でもワクワクした。
この取り組みは,福岡大学商学部の飛田准教授と飛田ゼミナールが中心となり大分県後援のもとおおいた起業体験プログラム実行委員会主催で行った起業体験プログラムです。
地域で生活する高校生を対象に、地域でビジネスを創り出すという経験によって,
①アントレプレナーシップの涵養を通じ,限られた資源を活用して機会を見出すという学びを得る
②キャリア観の醸成を行う
③ビジネス(企業や商店)が地域においてどのような機能を果たしているのかを理解するために,座学による講義とイベント等における販売実習を行う
ことが目的として示されていました。
KIISAは地域のメンターとして、地域でのサポートや販売実習までのあれこれを手伝う役目だったのですが、当初計画を聞いた段階で正直にこりゃどえらい面白い取り組みだけどかなり難易度が高いなと感じました。
オンライン授業から深い学びと手厚いサポート
直前まで高校生の募集が無いと言うハプニングにハラハラしつつ、12月16日に1回目のオンライン授業がスタート。飛田ゼミで実際にアントレプレナーシップを学んだ大学生による講義で参加学生の緊張もかなり緩和されていたようでアントレプレナーシップやコレクティブジーニアスなどこれまでおおよそ触れたことのない単語に四苦八苦しながらも丁寧な講義によってターゲティングの考え方など初日から多くの学びを得た様子でした。
オンライン講義は2回実施され、2回目は何を販売するのかコンセプトなどを設定するなど具体的な事を考えました。
あくまでターゲットを見据えて何をどれくらい販売するのかを検討しますが、地元のものを他地域の人に届ける事を考える中で地元の強みは?伝えたい魅力は?
様々な佐伯の事を見つめ直す機会になっていた様子。
さすが飛田先生のプログラムだなととても感心した次第です。
販売実習、ぶち折られた1日目
さて、いよいよ販売実習。
早朝から電車に乗って移動で既にヘトヘトな中、大盛りの緊張を胸に会場となるdot.に向かいました。
やはり都会、さらには旧正月シーズンの三連休。地獄のような人通りに圧倒されながら、こりゃ1日目で売り切っちゃうかもねwなどと余裕をぶちかまさせていただいておりました。
学生も少なからず自信はあったようで、実施に店舗に商品を見に行って生産元の方とお話しして商品の良さ、特徴を直に聞かせていただいていたし何より学生自身が普段から利用して自信を持って人に勧められる商品を選んで販売させてもらいました。
しかしながら結果は振るわず。販売開始からなかなか集客が出来ませんでした。
期待値が大きすぎたり、ブルーボトルがオープンしたてだったりいろんな理由は考えられたのですが販売している我々の力不足があったのも確か。
思ったような来客がない中で地域サポートとしてどうすべきか悩んだものの、ここは一旦静観する事とにしました。
事前の想定と現実が違うことなんて当たり前で、ものを売ることだけでなく色んな場面で起こり得るこのギャップを如何に頭を働かせ盛り返すか。
自身の体験として学ぶにはとても良い機会だと思ったからです。
大丈夫、ケツは俺が持つ。その覚悟だけをして見守っておりました。
販売終了時に売上の計算と軽く振り返りを行い、明日までに出来ることを打ち合わせしました。
とはいえ移動の疲れもあるし慣れない都会に初めての経験。
無理せず出来る範囲で対策をすればと軽く考えて悠長に晩飯を食った自分を少し反省しましたね。
学生達は、2日目の対策を真剣に考えていたようで、ゆめタウン内の飲食店で作戦会議ついでに晩飯を食い、そのまま備品を購入するなどし2日目の対策を夜遅くまで各々取り組んでました。
細かく指示をしなくて、信じて任せる。かつて岡野さんに言われた事を改めて思い出した夜でした。
さてさて、2日目。
もう当初から気合い十分。ポップを作り直し試食を用意して配置なども工夫、準備万端!
それでもなかなか集客しない。
それはそうで、いくら店内の中を改善しても知られてなければお客さんは来ません。
道路に出て声をかけてみようか?
誰が言い出したか覚えてませんが自然とそんな雰囲気になったと思います。
今回の販売実習のサポートに福岡だけでなく大分からも大学生が参加されてたのですが、その面々が道路に出て声をかけてくれました。
その姿に感化されたのが高校生も変わりばんこに外へ。
今年は暖冬といえ流石に2月、めちゃめちゃ寒い中みんなで一生懸命に声をかけ取り組みの趣旨や商品の魅力を伝え、出来うる限りの努力を行いました。
その時の会場の熱量というか一体感みたいなものに学生の成長を感じました。
その甲斐あってか2日目は1日目を大きく上回る売り上げに。
売り切ることは叶わなかったものの感動はひとしおでした。
デカすぎる!福大キャンパスへ
福岡三日目はいよいよ全体の振り返り。会場は福大商学部のゼミ室へ。
僕は個人的に福大のある七隈駅周辺が好きで多分学生達とは違う感動を味わっておりましたが、キャンパスに入ってからは学生とはしゃいでおりました。
だって、めちゃくちゃデカいし綺麗。
かつてご近所物語やハチクロで憧れたキャンパスライフとはこのような場所で繰り広げられるのだなと更に感動しておりました。
さて振り返りは飛田先生のお話を聞いた後に日田、豊後大野の学生と大学生入り混じってのワールドカフェ形式。
めちゃめちゃ参加してぇ気持ちを押し殺して見守っておりました。
ワールドカフェって良いですよね。
考えを共有して自身の学びを振り返ったり内省したり、他社の考えに触れて更に学びを得たり。
オンライン講義の内容や実戦での学びなど様々なインプットと経験が学生自身の力として身についた時間になったと思います。
地域サポートとしての振り返り
今回の取り組みを振り返って、学生の仕事に関する見え方、受け止め方が変わったのではないかと感じました。
商品販売に伴って顧客目線で考え、販売商品や販売数を検討する中で生産者や販売者側の立ち位置で考える必要があったので、世の中の企業がどのような考えで事業を行っているのか通常の企業見学では考えが及びづらい事業の深い部分まで考えをめぐらせるようになったと思います。
その証拠にその後に行った修学旅行では当初思ってた事と違う視点で色んなものを見たと参加学生から教えてもらいました。多分相当視座が高くなったんだと思います。
これまで興味のなかった知識の領域や学びを得たことで取り組んでみたいことや難しい課題に挑戦して乗り越えられる術を身につけることが出来るし、そのための仲間や協力者と出会うことも出来る。
こういう気づきは学生自身の自信や肯定感、意欲となって進路選択の可能性が大きく広がることにつながったようですし、大学生や大学の先生と関われたことで可能性実現のために必要なアクションが明確になるなど大きな変化と成長の機会となりました。
福岡はやはり遠いので佐伯の学生が参加するのはかなりハードルが高いですし、宿泊を伴うのでそういう点でも難しい面はあると思います。
ただ、佐伯だけでは得られない大きな学びと経験が得られると確信を持って言えるのでもし来年も同様のプログラムを実施出来るなら是非勇気を持って参加に手をあげてくれたら嬉しいですし全力でサポートします。
最後に
サポート側の感想や報告ばかりしたとこでしょうがないのと、遥々飛田先生が佐伯にいらっしゃるということで参加学生の報告会をKIISAで行おうと思います。
地域と学生の関わりやアントレプレナーシップを学んだ学生がどのような学びや気づきを得たのか、ご興味ある方は是非聴きに来て下さいませ。
おおいた起業体験プログラム参加学生報告会(仮)
23日 14時〜(1時間程度)
場所:KIISA